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「ザ・マン・ウィズ・ザ・ホーン」マイルス・デイビス [JAZZ]

the man with the horn.jpg

THE MAN WITH THE HORN / MILES DAVIS (1981)




リアルタイムでこのアルバムを聴いた人と
後から聴いた人では全くこのアルバムの価値と重みが全く違います。
(私はマイルスの死後に聴きました。)

アガパンと呼ばれる伝説のライブ。

あがるた.jpg
アガルタ

ぱんげあ.jpg
パンゲア

「アガルタ」「パンゲア」はマイルス・デイビスの日本公演、
1975年2月1日大阪フェスティバル・ホールでの伝説のライブアルバム。
「アガルタ」が昼の部で2枚組のアルバム。
「パンゲア」が夜の部で2枚組のアルバム。

この4枚分のステージ、マイルスバンドは
最初から最後まで凄まじい勢いで疾走します。
ロック・ジャズ・ファンク・ソウル・民族音楽などを凝縮したような
今まで聴いた事のないような音楽。
音圧が感動となって体に押し寄せてくる
言葉を失う程の素晴らしいパフォーマンス。

ロック」の歴史的名盤に必ず顔を出す「アガルタ」「パンゲア」
この名盤をアメリカ人は理解できず
当時「アガルタ」「パンゲア」はアメリカで発売されませんでした。

「アガルタ」ジャケットデザインは横尾忠則氏による物ですが
日本人が起用されたのはそういう背景があったからなんでしょう。


「ON THE CORNER」(1972)以降マイルスの作品のセールスは低迷しました。
セールス低迷の原因は時代の先を行きすぎていた事です。


自分のバンドメンバーとして育てた
ハービー・ハンコックやウェザー・リポートなどに
セールスでは大きく遅れをとるようになっていました。

「レコード業界がイヤになった」という発言もあり
マイルス・デイビス「アガパン」を最後に1975年から長期引退に入ります…









…………





…………


マイルスは自伝の中でこう語っています。

「オレは、1975年から1980年の初めまで、
一度も、だたの一度もだ、
トランペットを持たなかった。

トランペットのそばまで歩いていってはじっと見つめて、
吹いてみようかと思った事はあった。

だが、いつの間にか、
そばに寄ることさえなくなった。

どうしたっていうんだろう?」







…………






…………






そして1981年…

アガ・パンから6年…

この「ザ・マン・ウィズ・ザ・ホーン」は
ファンが待ちに待ったマイルスの復活作品なのです。

リアルタイムで待ちに待った人の熱い想いが少しは伝わったでしょうか?



サウンドは新しく変化していますがマイルスのトランペットは全く錆び付いていません。



FAT TIME



待ちに待った1曲目は帝王ご帰還のテーマ曲とも言える曲。
最初から全開ではなく小出しで帰ってきましたって感じ。

FAT TIMEとは直訳するとデブの時間。
当時無名の巨漢のギタリスト、マイク・スターンに
自由にエレキギターを弾かせているのでFAT TIME

同じく無名だったマーカス・ミラーをベースに起用し
若くて有能な才能をマイルスが見いだし
フレッシュな演奏を引き出しています。

少しずつ盛り上がりつつ
最後はマイルスのペットでビシッっと締めて終わるエンディング。
格好良すぎです!



しかし、分からないのがこのタイトル曲のTHE MAN WITH THE HORN

マイルスの作品には常に緊張感が伴っていました。
この曲はランディ・ホールが中性的なヴォーカルを聴かせる
今で言うスムース・ジャズというかA.O.Rというサウンド。
曲は悪くありません。
マイルスのトランペットも素晴らしい。
他人の作品でマイルスがバックで吹くのならいいでしょう!
しかし、この緊張感のない音はマイルスの音じゃない…
以降この手のサウンドを継承しなかったのは
実験的に吹いてみたという事なんでしょう。

THE MAN WITH THE HORN











※'ROUND ABOUT MIDNIGHT (1956)

※RELAXIN' (1956)

※WORKIN' (1956)

※STEAMIN'  (1956)

※COOKIN' (1956)

※KIND OF BLUE (1959)

※FOUR & MORE (1964)

※MILES SMILES (1966)

※IN A SILENT WAY (1969)

※A TRIBUTE TO JACK JOHNSON (1970)

※ON THE CORNER (1972)

※DECOY (1983)

※TUTU (1986)

※DOO-BOP (1992)









タグ:1981
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コメント 11

にゃんこ

土曜日にTVで東京JAZZやってましたね!私はちょっとしくりましたぁ[__ふらふら]
やっているのわからず、帰りが遅くなってしまったので最後の1時間くらいしか
見れなかったのですがマーカス・ミラー出てましたね[__るんるん]
今ではこんなに有名なマーカス・ミラーもこの時は無名だったなんて・・・
マイルスに起用され認められて行ったのでしょうか?
マイルスの存在はJAZZに界にとってとても偉大だったんですね!
by にゃんこ (2011-10-18 00:32) 

seawind335

やはり、帝王にも「ロングバケーション」が必要だったのでしょうか・・・
しかし劇的なカムバックですね。
by seawind335 (2011-10-18 01:02) 

せいじ

※ にゃんこちゃん

マーカス・ミラーはマイルスに起用されて大物になっていきました。
昔からマイルスは若手をどんどん起用し
育てるのが上手でした。

※ seawind335さん

大阪城ホールのライブは凄まじいライブだったけど
アメリカ人は理解出来ずセールスも低下していった事が
相当ショックだったようですね。

by せいじ (2011-10-18 06:30) 

原みつる

なんかさぁ~ジャズを聴くようには感じないんだけどな~|ョェ')ジッ
by 原みつる (2011-10-18 18:50) 

せいじ

※ みっちゃん

へへっ[__わーい]
by せいじ (2011-10-18 22:02) 

老年蛇銘多親父

70年代のマイルス、当時はウェーザー・リポート、チック コリア、ハービー・ハンコック等、マイルス門下生達によるマイルスの切り開いた新しい境地をベースにした作品が次々発表されていた時期で、マイルス自身の作品は話題にはなるものの、その影は以前に較べ薄くなっていたことを思いだします。

当時、フュージョン・ファンの人とこの辺のことを話した時に出たのは、マイルスの音楽は、掴みどころなくて聴いていて飽きてしまうことで、レコード売り上げも今一つだったとように記憶しています。

しかし、マイルスのライブ、73年の日本公演とこのアガルタの来日時の東京公演はTVで放映され私もそれを見ましたが、ピーンと張り詰めた空気が漂う舞台の上で、激しいビートに乗りく出てくるマイルスのトランペットの響きに背筋が冷たくなるほどのものを感じました。



ところで、横尾忠則の手によるジャケット、横尾氏がレコード・ジャケットのデザインを担当したのはこれが2作目で、1作目は、同じくCBSレコードから出されたサンタナの日本公演のアルバム”ロータスの伝説"が最初。

日本制作のアルバムということもあっての起用だったようですが、これが好評であったことから、日本制作となったこのマイルスの日本公演でもアルバムデザインを担当することになったようです。




THE MAN WITH THE HORN、マイルスの復帰作として大いに期待しつつ発表されて聴き、失望のどん底につき落とされた作品でした。

確かにポップな感覚が加わり聴き易いサウンドになって入るのですけど、トランペットの音に張りがなく全体的に気が抜けている印象。

先月、15年ぶりにこの作品聴いてみたのですけど。最初はいいな思うのですが、聴きこむと飽きてしまう。
復帰作という重みはあるが、内容はイマイチだと感じています。

マイルス復帰を本当に感じれるのは、やはりウィ―・ウォント・マイルス、スター・ピープル当たりではないかと思います。


by 老年蛇銘多親父 (2011-10-19 10:15) 

せいじ

※ 老年蛇銘多親父 さん

WE WANT MAILESでは完全復活って感じでしたね。
すごい迫力を感じました。

THE MAN WITH THE HORNでは迷いがあったのか
少し残念な感じはしました。

アガルタのジャケットは素晴らしいですね。
音楽も凄かったけどジャケットも気に入っています。



by せいじ (2011-10-19 22:38) 

DEBDYLAN

『レコード・コレクターズ』誌の別冊でマイルス特集が出るみたいです。
ってお知らせでした^^;

by DEBDYLAN (2011-10-20 01:43) 

老年蛇銘多親父

”WE WANT MAILES”,あの中にある新宿西口広場でのコンサート、当時そのコンサートを見た友人に聞いたのですけど、その時のマイルス、幽霊を見ているようだったと語っていました。

おかげで長い間、弱々しいマイルスを想像してしまい、長い間このアルバムに接することなかったのですけど、後に聴いてみてその音の迫力に驚いたなんてことがありました。


アガルタがLP時代アメリカでリリースされなかった件、あの時代CBS SONYレコードでは、ジェフ・べックやサンタナ等の来日公演を収録した日本制作盤を出しているのですが、いずれもLP時代には本国ではリリースされことはなかったと聞いています。

当時、日本発は、欧米での注目度が低かったということではないかと思います。
by 老年蛇銘多親父 (2011-10-20 06:05) 

せいじ

※ DEBDYLAN さん

ありがとうございます!

※ 老年蛇銘多親父 さん

幽霊って凄い表現ですね!
WE WANT MILESは期待しないで聴いたんですけど
凄い迫力に圧倒されました。
編集はしてると思うけどやっぱりマイルスは凄いなぁと感じました。

日本発のライブは注目度が低かったんですねぇ…

by せいじ (2011-10-20 20:35) 

poponta

初めまして、お邪魔します。

rock 大好き人間ですが、まだ17,8の頃友人達が騒いでいたので、そのころのジャズも聴いていました。

「リターン」「ウェザー」「ジャレット」も好きです。

「アガルタ」「パンゲア」はNHK-FM をチェックしました。
当時のカセットテープはまだ健在です。殆んど聴いたことないですが(笑)

またお邪魔しに来ます。

by poponta (2016-07-24 04:21) 

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